今回は、私の実際の体験を元にロンドン芸術大学(UAL)のインタビューについての記事を書きました。
こちらの記事は、私が2019年にbeoで受けたインタビューと創形美術学校で行った事前準備を元に書き上げました。
※ロンドン芸術大学(UAL)のインタビューまでのポートフォリオの準備などに関してはこちらをご覧ください。
開催時期とコース
今回は2019年12月10日〜12月13日にかけて2020年度入学希望者のインタビューが行われました。このインタビューへの締め切りは2019年11月4日まででした。
※こちらのインタビューはbeoのメンバーの方限定でした。
※日本でUAL主催のインタビューを対面で受けることができるのはbeoだけです。(2020年5月現在)
これは創形美術学校という私がお世話になった学校の先生から聞いたのですが、ロンドン芸術大学(UAL)のインタビューは年々早まっているらしいです。理由は不明ですが、数年前までは年明け(2020年度開始コースであれば2020年の年明け)に行われていたみたいです。
年によって日程が若干異なることは確かなので、留学を決めたらまずはインタビューの開催予定月を伺うことをオススメします。
この期間に、大学進学準備コース(ファウンデーションコース)、学士課程、修士課程へ出願した方を対象に行われました。
※私が受験したコースはInternational Preparation for Fashion (Certificate in Higher Education)というファウンデーションコースになります。
・CCW Foundation Diploma in Art and Design
・CSM Foundation Diploma in Art and Design
・LCF International Preparation for Fashion (Certificate in Higher Education)
・LCF International: Introduction to the Study of Fashion
※以下2コースはローリング制度適用のため注意(イギリス独自の制度で、他の学生にオファーが出ると枠が埋まっていく制度)
・Level 3: International Introduction to the Study of Design, Media and Screen
・Certificate in Higher Education: Preparation for Design, Media and Screen courses
【BA(学部課程)】:2020年1月15日
【MA(修士課程)】:2020年2月28日
London College of Communication:
MA Graphic Branding and Identity
MA Graphic Media Design
MA Illustration and Visual Media
MA Interaction Design Communication
MA Service Design
MA User Experience Design
Camberwell College of Arts:
MA Graphic Design Communication
MA Illustration
Chelsea College of Arts:
MA Interior and Spatial Design
これ以降の出願に関しては、各コース締め切りまでに出願された方で満席になっていない限り、インタビューが行われます。

事前準備について
私が事前に対策したことは以下の3つです。
※私は英語が苦手だったため、自分の考えを英語で表現する準備に時間をかけました。
- 作品の説明をひたすら練習する
- オンライン英会話でインタビューの練習
- 創形美術学校で行われたネイティブの先生との練習
作品説明の練習
こちらはタイトル通りです。
私の場合は提出したポートフォリオの中に10個程度の作品がありましたので、これらの「作品名」「作品テーマ」「インスピレーション」「作品自体の説明」のスクリプトを用意し、一人でひたすら暗記するように練習していました。
具体的には目の前に面接官がいると想定して、イメージしながら練習をしました。
オンライン英会話でのインタビュー練習
作品自体の説明以外にも、「志望動機」「将来やりたいこと」「自分のバックグラウンド」については聞かれると思ったので、これらのスクリプトを用意しました。
そして、実際にオンライン英会話で会話の中でそれらを練習し、先生からアドバイスを頂いたり、突っ込んでもらいながら修正を繰り返していました。
創形美術学校でのネイティブとの練習
創形美術学校では定期的にイギリス人の先生が授業をしてくれたり、実際にイギリスの大学から先生が来てインタビューの練習を行ってくれました。
また、創形美術学校の先生方はほとんどの先生が英語を話すことができ、海外の美術大学に留学経験のある方も多かったです。私はインタビュー直前の時期になると毎週、先生方と時間を測りながら練習をしていました。

インタビューの様子
事前情報
事前に伝えられていた、流れと大まかに聞かれる内容は以下の通りです。
- 作品プレビュー(5分)
・beoでインタビューを受ける場合、まず審査官のみで自分のポートフォリオやスケッチブックがチェックされます。 - 自己紹介(10分)
・現在は何をしているか
・今まで、どのような環境で何について勉強してきたか
・影響を受けたアーティストやデザイナーについて(その理由も)
・なぜ、そのコースで学びたいのか/具体的に何を達成したいのか - 作品に対するディスカッション(15分)
・自分が一番自信のある作品または、審査官が選んだ作品について説明(その後、さらに深掘りされます)
・どこからインスピレーションを受け、どう発展させたか - 結果(5分)
・対面形式の場合、その場で結果が言い渡されます。
試験自体は、会議室のような場所で審査官と自分、2人で行われ時間としてはおおよそ30分です。
また、UALから出されている、こちらの動画も参考にしました。
実際に聞かれたこと
しかし、私のインタビュー内容は事前情報と異なる点がありました。
実際に、私のインタビュー内容は以下の通りです。
- 作品プレビュー(5分)
・こちらは事前情報と同じ内容でした - 自己紹介(20分)
※ここが、事前情報と大きく異なり私は自分のことについてしか聞かれず、作品についてのディスカッションの時間はほぼ0でした。
・今まで、何について勉強してきたか
・なぜ、それに興味を持ったのか
・将来やりたいことについて
・それを叶えるためには、どうしたらいいと思うか
・そのためには、どのような職業につきたいか - 結果(10分)
※こちらも事前情報と大きく異なりました。
・提示されたのは、希望していたコース(ファウンデーションコース)ではなく、学部課程と修士課程の間の1年間のコースでした。
・審査官の方から「せっかく4年間経済学を学んだのだからそれを生かせるコースはどうだろうか?」ということを言われました。
その後、20分ほどコースについて考える時間をいただき、短い時間の中で考えた結果、元々の希望コースに行きたいと伝えました。

難易度は?
難易度について、具体的な数値で提示することは難しいです。
なぜならUALは公式に志望者数や合格者数をデータで公開していないからです。
ただ、私は後日担当カウンセラーの方から、今回の試験は難しかったということを聞きました。
その理由として、今回の審査官の方がその人自体の深掘りをされる方だったため、それに論理的に答えることが難しかったからではないかと考えています。
最後に、一つ言えることは、インタビュー本番では審査官がどこに興味を示すか分からないため、あらゆる想定をして念入りな準備をする必要があるということです。
もちろん、ポートフォリオは大切です。
ですが、それを相手に伝えられるということが最も大切だと感じました。
皆様の、参考になれば幸いです。
そのポートフォリオ制作に欠かせなかった創形美術学校についてはこちらの記事をご覧ください。
Eye Catch image by Aron Van de Pol on Unsplash